Travel Maker

第六章「全羅南道」 チョラナムド





上陸後、今夜の寝床を探して歩き始める。
適当にモーテルをあたると2人1部屋30000Wの宿を発見!。
こんなもんが相場だな、もう慣れた(^^ゞ

木浦は日本家屋が多く残っている場所で魚料理が有名なところ。
まずはかつての日帝の領事館である、木浦文化院(モッポムナウォン)を目指した。
方角を頼りに道を進みながら、人に聞いたりして、木浦文化院に到着する事が出来た。

それは立派な建物だった。重苦しい石段を登り、入り口が開いていたので入ってみた。
学校のような、果ては市役所のような雰囲気だが誰もいない。ただ靴がたくさん床にある。
何かの集会でも行なわれているのだろうか?


一度出て、庭を一周すると・・・・・
これはッ!?日帝が作りし住民が知恵!!

防空壕だ!!!中は真っ暗、どこまで続くのコレ!?
再び建物の中に入り、様子を伺う。出ようか進もうか悩んでいたら、通行人が。
ラッキィ!と見学して良いか訪ねたら、この建物の職員だった。なぜか案内したいと買って出てくれた。

2Fにあがり展示室を色々と見て回る。

偉大な人物の遺品が展示されていて、独特の重い雰囲気を醸し出していた。
建物内に暖炉があり、案内人の言う事には、これは領事館時代からあったものだと言う。
ちょっと感動してしまった。使い古された感はあるものの、歴史の重みというのか、何だか上手くは説明できないけど、とても言葉では表せられない何かを感じた。


推定日没時間まで時間があるから歩いて駅に向かう事にした。
腹も減ってきたのでマクドナルドに入ってみた、このへんは日本とあまり変わらない(あたりまえか)
この旅では昼間はあんまりご当地物を食べていない。金は出来るだけ温存する方向です。


食後、街をブラブラしながら、地方都市を満喫していた。
スーパーマーケットを地図を見ながら探すが、なかなか見つからない。右往左往だった。
何で、無いんだ!?って感じだった。
駅の向こう側かと思い、陸橋を渡っているときに、ご当地の子供に会った。
ちょっと話しかけてみる。

俺ら「ちょっといいですか、聞きたいことがあるんですけど」
児童「あんッ!?」
俺ら「外国から来たんだけど、この近くに何かお店無い?
児童「こっちにあるよ、ついて来てよ」

日本人だと分かると、
児童「フヘー、日本人だッ!日本人と話するの初めてだッ!!」

こんな感じで妙に馴れ馴れしかった。握手を求められたと思ったら、ブッ叩いてきたり。←あとあと考えると子供じゃなかったら嫌な雰囲気になったに違いない。その辺は子供だから別に怒る事は無いけど、ちゃんと店の前まで案内してくれた。




木浦の夕日


簡単に食料品の買い物を済まし、来た道とは違う道を選んで、方角だけを頼りにユダル山に向かう。
木浦文化院からだとすぐ裏に登山道があるんだけど、ちょっと変えてみた。
ちょっとした住宅街の坂道を上ったときの事。日本の尾道のような雰囲気を感じたが、明らかに東南を感じるような家屋が多かった。
こういうところで生活している人も居るという事実。
ソウルのアパート連中とは住む世界が違うんだな、これはどこの国でも貧富の格差ってのは言えることだろう。

ジョギングしているアジュンマ(おばさん)軍団を横手に見ながら標高を上げていく。
途中、散歩中のアジョッシ(おじさん)にユダル山の山頂に行くにはどうしたらいいかと訪ねると、やっぱり親切に教えてくれた。
舗装道路が終わり、土の上を歩く感じでしばらくすると、登山道へと出たみたいだった。
途中ところどころで積雪が確認できた。ってか足場が悪い!

大きな道に出ると出店があった。実は出店がある事は知っていた。
韓国関連のサイトに「大韓紀行」っていう昔よく見ていたサイトがありますが、ここの管理人suuちゃんのレポートに木浦ユダル山の記述がある。
まさに先駆者的なイメージのお方で、韓国を内面から抉り出すような文面が面白い。決して観光ガイドや教科書には載らない内容が盛りだくさんだ。




とにかく日没時間を待ちながら頂上を目指していく。頂上は意外とヘボいというか、あっけないというか狭い場所だった。岩の上だからちょっと危険。
一応、手すりとかあるけど8〜10人が登ったらもう場所が無い感じ。

日没が迫る。
アジュンマもアジョッシもガキンチョもキテレツ日本人(我々)もみんな見る方向は同じだった。
今振り返って思えば、木浦ユダル山の夕日はまたと無い思い出です。
あんな素晴らしい夕日をこの目で見たのはいつ以来だろうか。



壮絶だった。それは凝視する事1分あまりの激闘だった。ヤヴァイ、写真撮らなきゃ!
慌ててカメラを回すが、いつももたついてしまう!そしてウルサンバウィの時といい、いっつも肝心なところで電池が切れる!!ブチッ。
幸い予備電池はいくつか持っていたが交換してる間にも太陽は沈んでいく。お蔭様でちょっとの間、良いシーンが見れなかった。

それにちょっと前から横風が強くなってきていた。2月の韓国、いくら南だからといって寒いもんは寒い!!
夕日のために結構耐えてたけど、寒かったー。凍死するかと思った。


見るもんも見たし、下山しよう。
このままじゃ闇と化して遭難する可能性も高い(そんな事は無いんだろうけど)
文化院方面に下りる登山道はどこだろうと道なりに探してみるが、そんなもんが全然見当たらない。
仕方が無いから、下山人に聞くしかなかった。
俺「あの、文化院方面に行く道が無いですか?」
声をかけた私が間違っていた。
そのオッサンは木浦市の市の職員で、スゲー翻訳不明な説明を長時間されてしまったからだッ!
トイレに行きたかったのに〜!!
でも最後にスゲェ名物を見せてもらったんだよな・・・。
さて、その名物なのだが、そこら辺に立っている植木だ。
ただ形が極めて特殊であり、この場ではとても書けない。

明日は光州に移動する事にしている。
木浦は意外とアクセスが悪くて、一度、光州に出た方が交通の便が良い。


TOPへ戻る